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DIYでプリント合板に壁紙を貼る~仕上編~|セルフリノベーション.com

DIYでプリント合板に壁紙を貼る~仕上げ編~

プリント合板を壁紙仕上げにするべく、ここまで作業をしてきました。前回の作業(過去記事:DIYでプリント合板に壁紙を貼る~下地編~|セルフリノベーション.com)ではプリント合板の目地をパテ埋めし、フラットな下地を作ってきました。

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今回の作業でいよいよ壁紙を貼り込み、完成を目指していく。壁紙販売サイトなんかでは素人でも簡単に壁紙を貼れると言っていますが、素人が壁紙仕上げを目指すとどうなっていくのか?その実録。

 

プリント合板クロス仕上げ

クロス選定

まずは壁紙の選定を行っていきます。ここでハッキリ言っておくが、小難しそうな壁紙はマジでやめておいた方が良い。継ぎ目があるものや、薄く柔らかい材質、輸入壁紙は難易度が高いです。「素人におすすめの壁紙!」みたいなコーナーがあるならば、そこから選択した方が良い。当然ですが、基本的に壁紙もプロが施工すること前提で作られている。

硬く、厚い、無地の壁紙がGood!糊付きの壁紙にすることも忘れていけない!

当然私は全ての壁紙施工を行った後にコレを書き記しているので、小難しい壁紙をチョイスしてしまったことは言うまでもない。

ネットで注文する人が多いと思うので、サンプルの取り寄せは積極的にした方が良いです。

今回使用した壁紙は薄いグレー(RH9742)と紺色(LV-6146)の壁紙。

使用する道具

続きまして、使用する道具。

ザッと挙げると・・・

・撫でハケ(なではけ)

・竹ヘラ(プラスチック製もあるよ)

・カッター

・地ベラ

・ジョイントローラー

壁紙を貼るための準備すべき道具の情報なんてどこでも書いてある。私から伝えたいことは、一つ。

「どれ一つ欠けることは許されない」

ケチるな!地ベラはデカいの買っとけ。

それと今回、初め“腰袋”なるプロっぽい道具?装備を導入した。クロスを貼る箇所によっては、足場の上での空中戦なので、腰袋の有り無しでは作業効率が違う。

今まですべての工具をポケットにしまい込む、ワイルドスタイルを貫いていました。が、釘抜が太ももに刺さるなど、弊害がありました。ですがこれにて解消。

施工開始

準備

それではさっそく、届いた壁紙を開封し、準備に取り掛かります。

ロールされた壁紙はけっこう重い。30m巻とか女子には厳しいだろう。

掃除したキレイな床に壁紙ロールを転がして広げる。

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あらかじめ壁紙の割り付けを決めておき、それに沿ったサイズに切りだしておく。実際にクロスを貼る際に垂直をとりやすいように、このカットもしっかり垂直に切るようにしましょう。

準備完了。
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クロス貼り

あまり深く考えず、Youtubeでの予習を思い出しながら貼っていきます。

ですが慎重にゆっくり施工してもYoutubeで見た、職人たちのようできるわけないと最初から腹をくくりましょう。

貼りはじめは物凄く緊張しますが、深呼吸。落ち着きます。

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クロスを貼るときは、まずおおよその位置を合わせ、たるみをつけて右側から貼っていくのがセオリー。

だが、そんな上手くいくはずも無く、たるみをつけるとクロスが壁紙に対してしっかり、垂直がとれているのかわからない。

もう、やりやすいようにやりましょう。要は垂直の基準となるものがあれば、まっすぐ貼れます。

 

何度もやり直しをして、まずはなんとか一枚目の壁紙をはることができました。2m超の壁紙の場合は結構な重さです。爪を立てて持つと、製品によっては自重で破れます。

 

空気を抜く

続いて撫でハケを使って空気を抜いていきます。

こんなブラシみたいなので、本当に空気が抜けるんかいな。と思う方もいるでしょう。大丈夫。撫でハケでちゃんと空気抜けます。

あまり力を入れず、何度も壁紙を撫でると空気が出ていきます。

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心配したのが、空気抜いても表面がフニャンとしてるし、糊の形のようなモノも浮き出ちゃっている。これで本当に大丈夫かと心配になりました。ですがこれも大丈夫。糊が乾燥すると、ピンと壁紙が張ってキレイな仕上がりになります。

 

ヘラで角を出す

クロスを貼り付け、空気を追い出し、次はクロスの端をヘラを使って、角を出していきます。

しっかりと角を出すことが重要なポイント。チカラを込めてヘラを使っていきます。このヘラでの角出しを手際よく行うと、職人っぽさが出て、気持ちがアガります。

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実際にやってみた感想ですが、ヘラは寝かせて滑らせると良いです。突き立てすぎると、壁紙が破れたり、シワができたります。

これで2カ所ほど破れてしまいました。硬い壁紙ほどこの作業はしやすいと思われます。

 

端をカット

続きまして、余った壁紙の端をカットしていきます。

地ベラを使ってカットしていきます。この作業ではとにかくカッターの刃の交換をこまめに行うことが重要とされています。

ですが、それよりもカッターの刃をより寝かせてカットすることが重要だと気づきました。ヘラのときと同じです。刃を施工面に対して垂直に突き立てると、刃が切り損じて壁紙を破きます。

それと、片手で地ベラをそこそこのチカラで押さえつけていると、もう一方のカッターの力加減も強くなり、無駄に力んで失敗を招きます。落ち着いてパワーコントロールが大事。

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2枚目を貼る

1枚目の端をカットしたら、2枚目を少し重ねて貼っていきます。そして1枚目と同様に、空気を抜き、角を出し、余った端っこをカットしていきます。

ちなみに、コンセントなどの障害はどうやって避けるのだろうか?と施工前は心配していましたが、コンセントを養生して、上から壁紙を貼り、コンセントのカタチに沿ってカッターで切り取ればOK。そんなに心配しなくて大丈夫でした。

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継ぎ目をカット

そして最大の難関といってもよいのが、この壁紙が重なり合っている継ぎ目をカットする工程。

壁紙の重なり合っている部分に地ベラを当て、カッターで切っていくだけ。

難しいのは、まっすぐ、キレイな切り口でカットしなければならないこと。

まずカットする線をうっすら下書きしておき、とにかく真っ直ぐ切る準備を。

そして、強くもなく、弱くもない絶妙な力加減でカットする。カッターに力を入れすぎると切断面が反り返り、継ぎ目がキレイならない。

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カットができたら、切れ端を剥がしとる。

そして継ぎ目がしっかり合わさるようにジョイントローラーで貼り合わせていく。

とにかく丁寧にと意識してやってきたつもりがこの繋ぎ目がどうしても離れて隙間が空く。糊が乾燥すると縮むのか、さらに隙間が広がる。

この隙間を埋める作業は後でやるのですが、とにかくこの繋ぎ目のカットが難しい。所々繋ぎ目がわからない程キレイに仕上がりましたが、成功・失敗の要因が今一つわからなかったです。

 

3枚目以降

ここまでが大まかなクロス貼りの手順。3枚目以降は2枚目の手順を繰り返して、貼り進めていきます。

コツを掴むとスピードが上がってきますが、精度は正直なところあまり上がりませんでした。糊の使用期限もあるので、急いで作業を進めましたが、作業時間を多く割ける方は、丁寧に。

 

もう一つ難しい箇所がありました。それが、窓枠など変形部分への壁紙貼り。基本的には、面積の大きい部分に貼り、ハサミやカッターなどで変形している箇所に沿って切っていくという手順です。

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一通りクロスが貼れるとこんな感じになります。見事プリント合板が隠れてくれました。写真で見るとまぁまぁキレイに貼れているようにも見えますが、素人自己採点でも60点くらいです。

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下の写真はまぁまぁ上手く貼れた箇所ですね。継ぎ目もほとんどわからないです。

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天井壁紙貼り

今回プリント合板の壁紙仕上げを行っていますが、この部屋の天井部分(下地はプラスターボード)へも同一の壁紙を貼りました。

壁面とは比較にならないほどに難しい作業です。2人で作業を行いましたが、2人は最低人数です。1人でやるのは無理です。

作業中に写真を撮る暇もなかったので、ビフォーアフターで。

ビフォー

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アフター

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コーキング

いよいよプリント合板のクロス仕上げの仕上げの工程に入ります。

まずはコーキングから。コーキングは壁紙が端から剥がれてくるのを防ぐため、また見た目の仕上げリを良くする効果があります。綺麗に上手く壁紙が貼れていれば、コーキングは不要と考える方もいるようですが、当然キレイとは言い難い仕上がりですので、コーキングを施していきます。

仕様していくコーキング材はコレ。

壁紙のコーキングといえばジョイントコークAですね。チューブ状になっているので、コーキングガンなどは使用しません。

ジョイントコークと壁紙の色を合わせる必要があります。今回は薄いグレーと紺色の壁紙を使用したので、これに近い色のジョイントコークをチョイス。

 

薄いグレーはありましたが、紺色はありませんでした。とりあえずは薄いグレー(シャドウホワイト)を購入。

さて紺色はどうするか?作ります。

ジョイントコークはアクリル系なので、アクリル絵具で調色をしていきます。

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直感を頼りに、シャドウホワイトに黒と青のアクリル絵具を混ぜる。

すごく青い気はするが、まぁいい。GOだ。

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指に少量を取り、壁紙のフチに沿って塗っていく。壁紙の裏側に入り込ませるイメージ。そしてスポンジとウエスでふき取っていく。これでOK。

こんな感じで全ての隅にジョイントコークを充填させていきます。

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乾燥後は粘着質な触り心地、ネチネチ系です。ホコリなどをすごく吸着すると思われるので、大量につけすぎると年々壁紙の隅から黒ずんでいきます。ご注意を。

 

 

後日談:結局紺色のコーキング材が欲しくなったので、ジョイントコークAのブラックを購入し、青のアクリル絵具を混ぜるとかなり良い感じの紺色ができました!紺色壁紙のコーキング材で困っている方の参考になれば。

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継ぎ目をコーキング

続きまして、壁紙の継ぎ目にできてしまった隙間を埋める、継ぎ目のコーキングを行っていきます。壁紙が上手く貼れていれば必要の無い作業ですが、素人施工やはり完璧にはいきません。

継ぎ目にはどれくらい隙間ができてしまっているかというと・・・

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目立つ。隙間がすごく目立ちます。そしてなんか恥ずかしい。「結局大した仕上がりじゃないね」と誰かに言われている気がする。コイツを埋めていきます。

この隙間も先ほどのジョイントコークAで埋めてしまうというのも一つの手段ですが、ホコリの吸着を考えると硬質な充填剤を選んだ方が良い。

そこで使うのが・・・

内装で困ったことがあるとソコにはヤヨイが待っている。

もうヤヨイの回し者と言われて仕方ないですが、ヤヨイのペネットを使います。

ちなみにこれはカラーバリエーションが少ないです。変わった色の壁紙を使用するとこういうところで非常に困ります。

ホワイトを購入し、薄いグレーに近づけるべく、黒のアクリル絵具で調色していきます。先ほどとは違い、目に付く場所の充填なのでとにかく色を壁紙に近づける。アクリル絵具はたまに“お前誰がこんなに出せって言った!”という量を出してくる場合があるので慎重に。

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隙間の両サイドをマスキングし、塗り込んでいきます。塗ったら、適度にスポンジでふき取り完成。

マスキングを剥がしてみると・・・

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先ほどより目立たなくはなったものの、継ぎ目感は有ります。まずはこれでOK。材料は余っているので、どうしても許せなければ、調色からやり直して上から塗りなおせばOK。

 

完成

これでプリント合板クロス仕上げが完成しました!

トータルで約3日間ほどの作業でした。仕上がりのクオリティは高いとは言えませんが、プリント合板のダサさを考えれば目指していた仕上がりになってくれました。

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乾燥後にわかったのですが、下地のファイバーテープが浮き出てきていたので、下地のパテはもっと厚塗りで良かったなと反省しています。むしろ、塗装仕上げではないので、ファイバーテープ無しでも良かったかもしれないですね。ですが写真で見るほど実際はあまり気にならない程度でもあります。

 

価格

このプリント合板のクロス仕上げでかかった金額を計算してみます。

 

施工面積:45.0612㎡

ペネット¥561

ジョイントコーク¥643

アクリル絵具 ¥300

撫でハケ、ジョイントローラーなど道具 ¥2,000

壁紙 ¥39,204

合計¥42,708(税込)

1㎡あたり¥948

 

 

壁紙の価格が大半を占めている。一般住宅、一般の買い付けルートで、平米あたり¥900を切れたらスゴイと言えそうですね。

この価格で部屋の雰囲気が180度変わってくれるならば安いもんですね。

 

まとめ

ついにプリント合板のクロス仕上げが完成。

最適な施工方法を調べるところから長い時間を使いましたが、なんとか完成まで辿り付きました。

プリント合板から全く違う雰囲気の部屋へ変身。この壁紙施工中に同時にフローリングも敷いたので、これまでの部屋とは雰囲気がガラリと変わりました。

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総評としては、DIYリノベーションでの壁紙貼りは下地作りから含めて大変な作業でした。特に下地ですが根気のいる作業が続き、しんどい思いをしました。

壁紙貼りは、やはりテクニックが必要な場面が多々ありました。そこをなんとか作業人数と慎重さでカバーすると良い仕上がりになりそうです。

 

難しい作業ですが、壁紙貼りがDIYできるとなるといろんな応用ができそうでトライした甲斐がありましたね。

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