古材足場板でDIYテーブル作成
リノベーションが進み、完成が近づくにつれて、家具はどんなのがいいかなど妄想が止まりません。そこで今回は、これまでのリノベーション作業で活躍してきた足場板を古材として再利用し、DIYでテーブルを作ります。
足場板もリノベーションしてしまおうということです。
目次
わたしの足場板
今回使用する足場板をご紹介。
これまでの作業で漆喰塗や壁紙貼りといった壁系の作業において、横移動の足場として長らく活躍してくれた足場板。
昨今はアルミの軽くて伸縮性のある足場板が多く利用されている中、ここまで私は杉足場板とP箱(清酒ケース)というオールド?スタイルを貫いてきました。
セルフリノベーション作業において足場板があるとすごく便利なのですが、リノベーションが完遂した後の生活においては足場板なんて邪魔で仕方ないのは容易に想像がつく。
そこで足場板購入時から、最後はDIYで家具にでも再利用しようと、頭の中ではイメージを持っていました。
そして壁系の作業が完了したところで、古材となった足場板を再利用し第二の人生を送ってもらおうと思い、今回がその時です。
ちなみに足場板、古材の内装・家具への再利用というのは、ひとつブームとも言える状況であり、市場価格は素人の私が想像していたよりも高い。しかも面白いことに、特に既に足場として使い込まれながらも状態の良い、いい味を出し、いかにもオシャレ家具へと転身しそうな古材は高価です。新品足場板より高いのです(笑)
今回使用する足場板は元々はホームセンターで購入しました。近場のホームセンター4店舗ほどまわりましたが、足場板が売られていたのは、1店舗のみ。35×260×4000mmのサイズで¥2100程度でした。自分で自宅まで運べるのでホームセンターで購入しましたが、運べない人はネット購入が良いと思います。
新品足場板をネットしっかり調べるとけっこう安いことが判明しました。
定番のワトコオイルを使用します。色はミディアムウォルナットを選択。素人からすると塗りムラができにくいステイン剤は本当に重宝します。
食器洗い用のスポンジを使って、塗り込んでいきます。
木材が完全に乾燥していないのか、吸い込みをあまりしない。古材であれば、吸い込みは激しいです。
とりあえず1度塗りということで塗っていきます。ステインを塗り込んで、少し時間を置いたら、木材から塗料がにじみ出てくるので、ウエスでふき取っていきます。にじみのふき取りが重要です。乾燥させて、1度塗り完了。
同じ要領で2度塗りをしていきます。2度塗りすると、微妙に色に深みが出るので2度塗り必須です。まぁまぁ塗料を消費しますが、ここはケチらずいきましょう。
杉足場板にワトコオイルミディアムウォルナットを使用した場合の色合い参考にでもしてください。赤味の有る色になりました。
ホームセンターで購入することになりました。自分で運搬できるので良いですが、できない人は木材もネットで買ってしまいましょう。この角材の良点は、面取りがされていないという点。よく見かける、ホワイトウッド・SPF材は面取りがされており、角が丸くなってしまっている。個人的にあの角丸の見た目が苦手なので、このホワイトウッドに出会えてよかったです。
購入した木材のサイズは40×40×3000mmのホワイトウッド。後にも書きますが、本当はもう少し太い角材が圧倒的にオススメ。
設計図を書く
脚のデザインも非常に悩みました。なんせダイニングテーブルは生活の中心。将来子どもがココで勉強したり、人生を変えるアイディアがココで生まれるかも・・・。そんなことを考えると、やはりダイニングテーブル=超クリエイティブスポット。
なんというか、心技体を揃えて作らなければならない。
そして導き出した脚のデザインがコチラ・・・
シンプル。
心技体とか言った。いろいろ考えた。でも、気負いし過ぎてシンプルになった。
さて本題の脚を組んでいきます。図面通りのサイズに角材をカットし、組んでいきます。
自分で図面を書いているだけあって、かなりスピーディーに進みます。
あっという間に脚の完成。
イイ感じです。一部補強で斜めに木を足した箇所もありますが、おおよそ図面通り、イメージ通りにできました。
実際の脚組み後の図面も一応描いてみました。こんな感じです。
ピンク点線で囲んでいる6箇所が、継ぎ手を使用した箇所ですね。
今回は、「相欠き」という手法を使いました。継ぎ手の中でも難易度の低いものかと思います。皆さんも是非実践してみてください!
接合させる箇所を木材の厚み半分だけノコギリで切り込みを入れ、のみで叩いて切り欠きを作ります。これを合わせて、木工ボンド付けてビスで止めます。
今回のテーブル脚においては、相欠きを使うことにより、ビスを打ち込む方向を変えることができます。これによりビスの不得意な加重方向をカバーできます。
しかも見た目の収まりもGoodでDIYレベルもちょっと上がります。覚えておいて損はないワザでっせ。
それと、脚の木材のビス止めを行う箇所について質問を頂戴したので、図面の一部拡大して、ビスを打ち込んが箇所にピンク色の印を付けてみました。
結構な本数のビスを使用してます!
今回使用している垂木はいろんなDIY家具の骨組みに使えるので、70~80mm長さのビスたくさん購入しておくとあとで役立ちますね。
唯一想像と違っていたのが、重量。想像していたより遥かに軽い!組み立て後に移動する際に両手でグッと持ち上げたところ「うわぁーーー」と高らかに脚が持ち上がりました。この軽さが吉と出るか凶と出るか・・・。
塗装
続いて、脚を塗装していきます。
黒皮の鉄への未練がどうしてもありますので、真っ黒に塗っていきます。
黒ステインを使用するのも良いですが、オススメは水性マットブラック塗料。脚についてはなるべく木の質感を隠す方向でいきます。
水性の艶消し黒色の塗料となると、商品の種類は豊富。使用する量や価格を考えてチョイス!
もっと安い塗料があれば本当に教えて欲しいです。家庭用塗料の大手アサヒペンでいきます。
刷毛一気に塗っていきます。1度塗りOKの塗料ですが、より木の質感を消すには、薄く2度塗りがオススメです。
塗りながら改めて思いますが、塗装が苦手です。
しっかり乾燥させて、これで脚は完成。
マットブラックに塗装された木脚、なかなかアイアン風です。
天板の固定
最終工程の天板の固定をしていきます。
天板と脚の固定には、L字アングルを使用。
L字アングルも一個なら安いものですが、大量に購入するとそれなりの価格になってきます・・・。
安いL字アングルはどれも色もシルバー。別件で購入していたプライマーを塗って、ラッカースプレーで黒に塗装しました。ただ、L字アングルは見えない箇所に固定するので、あまり意味はありませんでした・・・。
L字アングルをビスで打ち込んで、天板と脚を繋いでいきます。
天板に十分な重みがあるので、L字アングルを過剰に使用する必要は無ないです。
最低限のアングルで固定し、実際使っていく中で天板の浮き沈みが気になる箇所にL字アングルを足すスタイルが賢いです。
完成
足場板を再利用したダイニングテーブルがついに完成しました。
完成したテーブルがコチラ。
なかなか良い仕上がりになってくれました。アイアン脚のテーブルに負けない雰囲気を出してくれています。
私の中にあった「古材を利用したオシャレで格好良いアイアン脚テーブルが欲しい!!」という気持ちは確かに満たされております。
結果アイアンではありませんが、満足の仕上がり。
強度面ですが、手で揺らしたり、前住人が残していった大量の漬物石などを置いてチェックしました。すると、少し揺れます。脚の骨組み、補強面は申し分ないのですが、おそらくは木の密度、硬さが若干足りない印象を受けました。ホワイトウッドが柔らかすぎるのだろうと考察。
ただ、生活に支障をきたすレベルではないので、問題無し。
使用アイテム
今回は木材の工作のようなリノベーションでしたが、使用した資材・道具をまとめてみます。
垂木も質によって価格も変わりますが、黒塗装してしまうので見た目は悪くても良いかなと思います。
鉄工ドリルは我々素人にはショートサイズがおすすめです。
アサヒペンの水性ペンキも伸びがよくて塗りやすいです。つや消しがポイントです。他の家具小物にも使いまわせそうです!
電動サンダーも大手メーカーさんの物を一つ持っておくことをおすすめします。研磨作業の時間短縮は非常にありがたいですもんね〜。
ウエスも使用頻度高いのでタオルや雑巾使っている方には、シーツリサイクルなどのウエスを勧めたいところです。
ざっと以上の資材でアイアン風テーブルを作れます!
価格
それでは、アイアン風ダイニングテーブルをDIYした場合の費用を計算してみます。
これがものすごいことになりました。
足場板・・・¥4,278
角材(ホワイトウッド)・・・¥3,960
平鋼・・・¥700
オイルステイン・・・¥2,690
水性塗料・・・¥1,900
L字アングル・・・¥940
ビス・・・¥300
合計 ¥14,768
塗料や木材は余りを出したので、今後他の家具へ流用します。
全体の価格としては2mクラスのダイニングテーブルとしては破格の安さとなりました。アイアン脚をオーダーで作っていたら、7、8倍の価格になっていたと思われます。
既製品での2万以内で2m長のダイニングテーブルもあるとは思いますが、かなり限られてしまいます。そういう点でも自分好みのテーブルをこの価格でできるならば、嬉しいです。
アイアンに憧れているが予算は無い。という方は是非とも角材とマットブラック塗料でアイアン風テーブル脚やってみてください!
まとめ
今回はこれまでのセルフリノベーションで使用してきた、足場板の古材を再利用してDIYでテーブルを作ってみました。
アイアン脚を使用したテーブルを目指してスタートしましたが、あまりにもアイアン脚が高額なため断念。最後は全て木製でアイアン風のダイニングテーブルという結果になりました。
価格面では格安で仕上げることでき、満足できるレベルのテーブルに仕上げることができました。
古材を利用したDIYテーブルを考えている方、全て木製の格安DIYテーブルはいかがでしょうか。
いやー!素敵だなぁ
天板はすぐ作れるけど足が問題。
きっちり作らないとガタガタするからね。
すごくいいテーブルでうらやましいです!!!
>小島さん
コメントありがとうございます!
日曜大工やる方であればかなり簡単に作れると思いますよ!
がたつきのストレスはすごいですもんね・・。
ホワイトウッドではなく、もうすこし硬く重い木を使った方が良かったのは反省点ですね(^-^;
安くどこでも買えるホワイトウッドに頼ってしまいますけど(^-^;
はじめまして。
自身も参考にさせて頂きダイニングテーブルを作ろうと思います。
質問ですが、ワトコオイルのみで現在の使用状況はいかがですか?
ウレタンニスなど耐水も考えていたのですが、オイルフィニッシュで済むなら済ませたいです。笑
>LIKさん
はじめまして、コメントありがとうございます!
これで14ヶ月ほど使ってきました。ワトコオイル仕上げで、その後全く塗り直しもしていません。
そして現在の状態ですが、子どもたちがお茶や食事をぶちまけたりと割とハードな使い方をしているかと思いますが、
木が腐ったり、カビの発生はまったくありません。照明とかも問題もありますが、部分的な変色などもありません。
ごくわずかですが、完全に汚れを拭き取れない時があり、そろそろ軽くペーパーがけをして再塗装しようかと検討中です。
参考になればうれしいです!
こんにちは。
アドバイスもいただき完成しました!!
友人へ作ったのですが、満足してもらえそうです!!
ありがとうございました!!
>LIKさん
おぉーーー!!!めちゃかっこいいじゃないですかー!すてき!
ミニマムなサイズ感も愛着が湧きそうですね!インスタフォローさせていただきますね!
https://www.instagram.com/p/BnGH7P2jWR6/?utm_source=ig_share_sheet&igshid=1p8y7sebi8dxx
返信ありがとうございます。
本当に素敵なテーブルですね!
もう少し調べて検討してみます!ありがとうございます!^^
完成度が素晴らしいですね。ちょっと気になったのは足場材を研磨するのであれば、はじめから杉材を使用されたほうが安価で手間がかからなかったのではないでしょうか?足場材(古材)の雰囲気がなくなってしまっているのが残念です。
>MJさん
初めましてコメントいただきありがとうございます!
足場材を使用した理由は、別作業で足場板を使っていたということも大きいですが、
他にも「手元にサンダーがあった」「厚みのある無垢材で作りたかった」という点ですね。
同サイズで足場材と仕上げが施された杉材を比較すると、やはり足場材が安いと思いますよ。
手間に関してはおっしゃる通り足場材は劣りますね。。
https://a.r10.to/hbY1Xg
次同じ物を作れと言われたら、資金に少し余裕があればこんな仕上げ済み杉材を使うのかなと思います^^;
貴重なご意見ありがとうございます。これから足場板でインテリア作りたいという方に届いて欲しいご意見です!
はじめまして、たいへんステキなテーブルでぜひ見習って挑戦したいとかんがえておりますが、なかなか、近くのホームセンターには足場板というのがおいておらず、これだけの大きな板もみあたりません。1つ見つかったのが、2×10材でしたので、これをカットすることで、特有の丸い角がなくなり、足場板のようにできると考えておりますが、2×10材でも強度や吸水性などで、テーブルの天板としても問題ないものなのでしょうか?全くの素人でありまして、ぜひお教えください。また、足の組み方ですが、単純に角材を縦横にM4のビスで1か所づつ止めるということでよかったでしょうか?またM4ビスはどのくらいの長さがよいものなのでしょうか?お時間あるときにでもご教授頂けますと幸いです。よろしくお願いいたします。
>ATさん
コメントありがとうございます!
足場板確かに置いていないホームセンターもありますよね。
2×10材でも屋内使用であれば全く問題ないですよ!
私も7年ほど前にツーバイ材で天板作って、鉄脚つけただけのテーブルがいまだ現役です。
足場板より少し高価ですが、加工のし易さはやっぱりツーバイ材が一番ではないでしょうか。
強度は柔らかい材なので、食器落としたり、スマホ落としたりすると凹みはできるかもしれませんね。
吸水性については、表面の仕上げ次第なところがあります。私は、ワトコオイルで仕上げてそのまま7年経過してます。笑
足の組み方は、1箇所の接合にビス2箇所打ち込んでいます。「単純に角材を縦横にM4のビスで1か所づつ止める」と同じ意味ではないかな?どうでしょう?
ただし、このテーブル脚の天面のハシゴのようにかけてある真ん中の2本、両側の「口」を結ぶ底面の2000mmの1本は、「相欠き」という継手を使っています。
ビスの長さは、以前同じ質問を職人さんにしたことがあります!
結果、人それぞれで、受け側の木材に30〜40mm刺さってれば良いよとのこと。なので板厚+30〜40mm長さのビスですね。
文章で説明するの難しいですね。長々とすいません。ご参考になれば・・・!
ちょっと時間ください!分かりやすいよう、記事更新します!
たいへん分かり易く図示していただき、とても参考になります! ありがとうございました。漸くリーゾナブルな足場板もみつかりました。いま材料をそろえているところなのですが、何点かまたおしえて頂きたいのですが、足場板4枚をつなげる平鋼ですが、これは真ん中に1つ張ればよいことになりますか?それとも両側に計2つ張るのがよいのでしょうか? また平鋼の長さですが、足組の木に重ならないように長さを適宜切って使うのですよね?、加えてですが、この貼り合わせた天板を足組に取り付ける際のL字アングルですが、1長辺に2箇所、1短辺に1箇所くらい(つまり合計で6個使って固定)でよいのでしょうか? 最後に、足組のところですが、4cmではなく、もう少し太い,角材を使うのがおすすめと書かれてましたが、具体的には5cmくらいということでしょうか?、またホワイトウッド以外にもう少し強度をたかめるとすると、どのような種類の木がよいのでしょうか?お忙しいところ、初歩的な質問で恐縮ですが、お教え頂けますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。