DIYでキッチンタイル貼り
DIYでのセルフリノベーションも進んでまいりました。前回は洗面所のタイル貼りを進めていきましたが、今回はキッチンのタイル貼りについてです。
大きな工程は前回記事の「DIYタイル貼りを実際やってみた!!!驚愕の難易度!!!」と一緒になりますが、今回はタイルのサイズ、目地など多少違うポイントがあります。タイルDIYのやり方を調べてここへたどり着いた方は参考にしてみてください。
また最後にこのキッチンをDIYでモザイクタイル化のお値段を算出してみました。それではDIYモザイクタイル貼り開始。
キッチンをモザイクタイルへ
今回はキッチンをDIYでモザイクタイル化させていきます。モザイクタイル貼りというのもリノベーションの醍醐味の一つですよね。
このモザイクタイルのキッチンに憧れている人も多いと思います。このキッチンタイルの役割というと、キッチンパネルなどを張ってしまえば簡単に済む話です。ですが、キッチンパネルも安いものではありませんし、せっかくなので“憧れのモザイクタイル”で仕上げていきます。
施工前の状態
まずは施工前の状態から。おなじみのこの水色タイル。一応モザイクタイルの部類には入ってくるのですが、さすがにキッチンだけあって、何かわからないこびりつき系の汚れがあります。

ちなみにこの水色タイルは、キッチンの他にも洗面所・トイレなど全てに同一のタイルが使用されており、トイレみたいなキッチンである。これはなんとかしたい。
材料準備
モザイクタイルを準備
まずはモザイクタイルの選定。
今回も本当に本当にこんな言い方したくないのだが、タイルの選定は好みが出てしまいます。センスになっちゃいます。
恥ずかしがらずに世界で一番オシャレな奴をチョイスしましょう。
こんなところで恥ずかしいけど今回選んだタイルはコレ。
ちょっと画像(今見ている私のモニター)と実際の色に差異はありますが、この小さすぎないシビぃ(渋い)のタイルを使用します。実際はもっと深い色です!
接着剤
今元からあるタイルを剥がすのが面倒なので、今回もタイルの上からタイルを貼る「タイルonタイル」という工法で施工していきます。まさにリノベーションです。
この「タイルonタイル工法」に必要不可欠である最強接着剤がコレ。
ネチネチ度マックス!衣服などに付こうものならばテンションの下がり方は随一!当然、タイルの接着度も抜群です!おすすめです。乾燥に時間がかかるので要注意。乾燥すると硬化します。
接着剤に迷っているか方は一度使ってみることをおすすめします。
目地材
使用する目地材は今回もINAXの目地材です。目地材も多くの種類がありすが、水回りのタイル施工なので、この一択です。
他の目地材を使用したことがありませんが、価格・使いやすさとも大満足のコイツ。前回は「ダークグレー」を使用しましたが、今回は「白」の目地材を使用していきます。注意点はINAXのこの目地材はカラーによって容量の展開が違うということです。施工目安面積を計算して、今回は8kgの商品をチョイス!そんなに使用しないけど!
キッチンをDIYでモザイクタイルへ
汚れを拭き取り
今回はキッチンのタイルの上からタイルを重ねて貼るので、心配されるのは下地とされる元のタイルの汚れです。キッチンなので油汚れがあるのは、確実。タイルを貼る前に油膜を拭き取っておきます。
中性洗剤(JOYとかファミリーフレッシュ)をウエスにつけて拭くだけ。その後は水拭きして乾燥。準備OK!
接着剤を塗る
次に接着剤を塗っていく。左官仕事。プラスチックヘラを使用。
ポイントは塗りすぎないこと!あとから目地から接着剤が溢れハミ出て削ぎ落としがすごく面倒になるので。元のタイルが透けるか透けないか絶妙な力加減で!

接着剤を塗れたら、クシ目ゴテでクシ目をつけていく。タイル裏面の溝に接着剤がしっかりと食いつきますようにとお祈りも忘れず。

モザイクタイルを貼る
そしていよいよタイルシートを貼っていきます。私は向かって左側から施工していきました。右側は最終的にキッチンで隠れたりするので、見える場所からスタートさせると良いと思います!

今回はシートからタイルを切り離さずに貼っていくので簡単です。タイルに浮きが出ていないか、しっかりと接着剤が食いついていることを確認しながら貼っていきましょう。
タイルが貼ったら、上からゴムハンマーなどで叩き、さらに圧着していきます。

モザイクタイルというと、違う柄のタイルを混ぜたりして模様を作ったりすることもできますが、シンプルが好みなのでそのままシートの状態で貼りました。サイズ違いタイルを貼る上級テクもありますが、いきなりの冒険はヤバイので避けます。

蛇口付近など、曲線タイルが必要なところは、あらかじめディスクグラインダーでカットして準備しておきます。このタイルカット作業で失敗タイルをたくさん生むことになるので、タイルシートは余分に買っておくことを強くお勧めする。


乾燥
乾燥時間はたっぷり取ること。この接着剤はなかなか硬化してくれません。他の作業でもして1週間くらい放置。
紙を剥がす
完全に接着剤が乾いたら、次はモザイクタイルシートの紙を剥がしていきます。
霧吹きなどで水を吹きかけ、スポンジで水滴を馴染ませて放置。
全体的に紙が濡れて色が濃くなったら剥がしていきます。接着剤がハミ出ていたり、水が不十分の箇所は剥がしにくいです。部分的にもう一度濡らすか、接着剤をスクレーバーなどで削ぎ落とす。
水が乾いてしまったら、再度霧吹きから。焦る必要はない作業です。
ここで初めてタイルの色全体がお目見えです。美しいです。


紙を剥がしても表面に糊が付着していますので、入念にふき取っておきます。水拭きを繰り返せば糊は取れます!
はみ出した接着剤
そして目地埋めの前に下準備です。タイルの目地からはみ出して硬化した接着剤を取り除来ます。接着剤の塗布量にもよりますが、接着剤が多いとハミ出しも多くなります。スクレーバー、カッターなどで削いで取り除きます。これが結構な力作業で大変です。

目地埋め
そしていよいよ仕上げの工程、目地埋めです。
目地材に適量の水を加えて練っていきます。水が多すぎて目地材が緩くなってしまうと非常に作業がしづらいので注意。
目地材によっては、説明書きに「目地材を塗る前にタイル側に打ち水をせよ」という説明が書かれていたりします。ですが、この打ち水のせいで目地材が緩くなってしまう可能性があるので、正直しなくて良いと感じました。

ゴムベラを使用して、擦り込むように目地材を塗りつけていきます。塗り忘れが無いように、塗る区画を決めて塗っていくと良し。このゴムヘラで目地材を擦り込むのがなかなか難しい。
※写真で使っているのがゴムベラじゃなくてすいません。
タイル貼りを解説しているサイトには簡単に書かれている目地埋めだが、十分な作業時間を確保し心してかかって欲しい。


一通り塗り込めたら、目地ゴテを使用し、目地沿ってさらに目地材を押し込めていきます。事前にタイルの目地幅を測っておき、それに合った目地ゴテを使用すること。これも解説サイトには「目地ゴテで仕上げて完成^^♪」みたいに書かれていますが、そんな能天気な作業と違います。目地幅と目地ゴテサイズが違うとなんの役にも立ちません。
目地ゴテ買うのは嫌だ!という人は“指”を使えばオーケー。
特に「角」に目地材を塗るときは指がおすすめ!
目地ふき取り
目地埋めが完了したら、タイル表面に付着した目地材をふき取っていきます。水で濡らしたウエス。大きいスポンジなどを使用します。
目地塗りたての状態でふき取りを開始すると、永遠に目地材が伸び、終わりが見えなくなりパニックに陥る可能性があります。目地を塗り終えて10分~20分くらい時間置いても良いので焦らず、とにかく焦らずふき取っていきます。
完成
目地材ふき取りを終えたら完成。



なんだかんだ、最初のタイル貼りガタガタでも目地埋めまでやってしまうとそれなりの仕上がりになった。お下がりのタイルに何か抵抗を感じるので、やはりタイルを新調して大正解。
DIYタイル貼りの費用
今回行ったDIYタイル貼りの費用を算出してみたいと思います。
今回はキッチンで隠れてしまう部分はタイルを貼りませんでした。見える所だけ施工です。お値段以下にまとめてみました。
施工面積:1.541㎡
モザイクタイル:¥11,520(18シート=1.62㎡)
タイル用接着剤:¥5,426(2本)
目地材:¥2,450(8kg)
ゴムベラ:¥485
プラスチックヘラ:¥500
目地ゴテ:¥300
合計:¥20,681
割りと広いキッチンスペースですが寸法出ししてみると施工面積は狭かったです。DIYタイル貼りでキッチンをモザイクタイル化のお値段は以上です。高いのか安いのか?プロに頼めば4~5万くらいかな?
DIYの欠点でもある資材を余らせるという点。接着剤、目地材は多く余りました。施工面積に必要な分だけで計算した場合はもっと安くなりますが、実際にかかった価格として出してみました。
まとめ
こうして無事終えた、キッチンをDIYでモザイクタイル化。

振り返るとやはり、不器用には難易度が高い作業ですよ。今回はタイルonタイル工法で施工し、工程ひとつひとつはシンプルで素人にも理解できるものだけど、仕上がりを良くするにはかなりの技術が必要です。
私が下手なのかわかりませんが、本当にDIYタイルの解説サイトに書かれているような能天気なテンションではとても済まないリノベーションです。
DIYでモザイクタイル貼りには当然良し悪しがある結果となりましたが、タイルを新調したことは本当に良かったです。言葉は悪いですが、やはりお下がりタイルの気持ち悪さというのがありますので、DIYでモザイクタイル貼りを迷われている方は是非ともやり方・値段なども参考にやってみてください。
工法・技法についてはプロ並みのアドバイスは無論できませんが、資材などについては使用感などお伝えできますので気軽に質問などコメントください!
人生一度くらい自分でタイル貼るのも悪くないですよ。
次回は「DIYによる床断熱」です。スタイロフォームなんてとっくに古い?!画期的断熱材登場です。
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