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DIY引き戸ガラスの交換!価格は?|セルフリノベーション.com

建具引き戸ガラスの交換

今回は建具の引き戸ガラスの交換をDIYリノベーションで行っていきたいと思います。建具引き戸のリノベーションを考えている人も多いと思います。

日本特有のこの建具というアイテムは謎な部分が多く、取り掛かりにくいのが正直なところです。建具=職人というイメージもあります。ガラス交換も職人しかできないのか、ネット上にも情報がほとんど無いのです。

ということで本日は建具のガラス交換を実際にやってみました。ガラスを自分で交換するといったいどれほどの価格になるのかも算出してみます。

 

はじめに

交換理由

まずはガラスを交換していくのは引き戸なのですが、その交換理由、ずばり「擦りガラスがダサい」ということ。

擦りガラスにもいろいろ種類・柄があるとは思うのですが、我が家の建具に装着されていたすりガラスが運悪く、現代のオシャレ観から外れてしまっていました。これは交換するしかないです。

当初は交換しないつもりでいましたが、現在行っているリノベーションが進むにつれ、明らかに部屋の雰囲気とマッチしていないのです。今回はNO擦りガラスの全て透明ガラスに交換してみたいと思います。

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アクリルにしない理由

この建具のガラス交換において、安全上の理由でガラス以外の物に交換するパターンもあるようですがこれも良し悪しです。

ガラス以外の物だと、アクリル・ポリカーボネート・塩ビなどのプラスチック系があります。ポリカなんかは強度・燃焼性など安全面では最強ではないかと思われるところですが、上記の3つともに傷が付きやすいし、静電気によるごみの付着がエグイです。プラスチックは却下!今回はベターにガラスをチョイス。

 

引き戸ガラスを取り外す

DIY引き戸ガラス交換において、最もベールに包まれているのがこの建具の解体、つまりはガラスの取り外しです。

情報が本当に少ないのです。職人に任せるのも一つですが、自分でガラス交換を行えるならばそれに越したことはありません。早速解体していきます。

引き戸ガラスの取り外しの極意は「重力に逆らう」です。

 

引き戸ガラス外し方①

それでは引き戸ガラスを外していきます。手袋二重で安全を確保。良い子は手首も守ろう!

まずはこのタイプの引き戸から↓

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このタイプは上部ガラス2枚と下部1枚の二部構成の建具だ。画像の通りの割り付けになっています。

まずは上部のガラス①、②から外していく。

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上部背側にあるネジを取り外します。マイナスドライバーで取り外します。ただ、もちろん一筋縄ではいきません。建具自体が古く、ネジがとんでもなく錆付いていました。ペンチでありったけのチカラで掴んで緩めていきます。いきなりパワー系作業です。ネジが変形しすぎると厄介なので、最初から全力のチカラで。

ネジが外れたら、このネジ止めされていた木を外します。この木の名前は桟木(サンギ)というようです。両端の溝が差し込んであるので、しならせて外します。古い建具であるほど折れやすいので、パワー系から一転、技巧派を演じろ!

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この桟木(サンギ)が外せれば、もうガラスは外せます。ここで極意「重力に逆らう」でガラスを外します。外し方は・・・

ガラスを中心方向にスライド→上方向にスライド

これだけです。

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見事建具からガラスが取り外せました。

 

続いて下部の枠にはまったガラスを取り外していきます。コチラも基本的には重力に逆らうような動かせば取り外せます。ネジなどの止め金具は一切ありません。

前提として、枠を取り外せば、ガラスが外せます。枠を外していきます。枠というのはこの部分。画像中ピンク色に塗った部分です。

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まずはこの枠を下から押し上げるように、上方向にスライドさせます。この動作で枠の下側が下溝から外れたことを確認。

次に下側から枠を起こしていきます。最初は手で持ち上げていきます。少しずつ少しずつ力を加えます。無理は禁物!ガラスが歪むとすぐ割れます。この枠を7枚交換しましたが2枚割りました。

少し枠の下側を浮くと、枠の両サイドに隙間ができます。この隙間にスクレーバー、インテリアバール等を差し込みテコで持ち上げます。二人で作業している場合は両サイドから少しずつテコを効かせて。一人の場合は行ったり来たりして両サイド均等に浮かせていきます。

枠の下側、両サイドを浮かすことができれば、あとは枠の上側を外せば完了。

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ガラスは枠自体がポケットのようになっているので、上から抜き取ります。これでOK。

スクレーバー、皮スキは一本は絶対に持っておいた方が良いです。DIYリノベーション必須のアイテムです。安くてハンマー対応が狙いどころです。

 

 

引き戸ガラス外し方②

もう1パターンの建具のガラスを外していきます。同じく引き戸ですが違うタイプです。コチラ。

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この引き戸は3本の桟木(サンギ)と4枚のガラスで構成されています。

まずは先ほどの引き戸同様にネジ止めされた、桟木(サンギ)を外す。先ほどとまったく同じ外し方です。3本全て外していきます。

ここからが重要なのですが、この建具からガラスが取り外せるゾーンは1点しかありません。ガラスの出入り口みたいなイメージです。

それがここ。

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画像の通り、全てのガラスは2番の位置までスライドさせることにより、取り外すことができます。

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上から2つめのガラスを外せば、全て外れる。このタイプは交換が楽です。



引き戸ガラスオーダー

ガラスの採寸

続いて外したガラスを採寸します。今回はガラスを希望サイズでオーダーしますので、1枚ずつ採寸しておきます。一見同じ形の建具であってもガラスのサイズは思いのほかバラバラでした。どれくらいいい加減な採寸で大丈夫なのかわからないので、1mm単位で細かく採寸します。

厚さも忘れず採寸。引き戸ガラスとしてはかなり薄い部類の2mmでした。

ちなみに、どのサイズのガラスがどこにハマっていたのかわかるようにしておくとGood。建具枠にマスキングテープを貼り、サイズをメモ書きしておくと良いです。

 

おすすめガラス業者

さていよいよガラスを業者にオーダーします。やはり価格抑えて安くガラス交換をしたい

今回はネット販売しているガラス業者4社と地元のガラス業者1社で見積もりを依頼。地元業者は引き取りに行けるので、送料がかからないし自社製造しているので有利かと思われましたが、送料込みでもネットの販売社が安かったですよ。納期も1週間程度

ガラス交換で検索上位にくるサイトでした。

 

ちなみに、一応そもそもガラスを交換せず、建具を新品にするという選択肢もあります。ですが、新品建具の価格を見ればわかりますが、ガラスを交換して再利用した方が遥かに安いです。

 

 

建具の塗装

ステインがおすすめ

ガラスを全て外した段階で、塗装をしたい方は塗装しましょう。私はステインにて塗装済みでしたのでここはパス。(過去記事:ネオステインで塗装してみた|セルフリノベーション.com)

 

引き戸ガラス取り付け

ガラスの取り付け

到着した新品ガラスをいよいよ建具に取り付けていきます。

といっても、そもそもガラスの取り外し方が分からなかったわけで。これが分かったので反対を辿っていくだけです。ここまでの段階で、かなり慣れてきましたので一人で小一時間で新品ガラスを装着できました。

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ただガラス外しと違ったのが、桟木(サンギ)を止めていたネジを新品に取り替えたことです。ネジ穴も新たに開けました。下穴をしっかりと開けないと、木が割れてしまうので注意。

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これで建具、ガラス引き戸の交換が完了しました。擦りガラス37枚が全て透明ガラスになりました。

 

ガラス交換費用

ここで今回の建具引き戸のガラスに交換かかった費用を算出してみたいと思います。交換した建具は9枚。ガラスの枚数は37枚にものぼりました。

ガラスの総面積は10.68㎡とりました。厚さ全て2mm。カット加工無しの切りっぱなし。送料込みで・・・¥53,000(税込み)でした!¥4,962/㎡この価格安いか?!高いか?!もっと安いところがあればコメントお待ちしております。今後絶対に割ってしまう日が来ると思うので・・・。



ガラス交換して分かったこと

この建具引き戸のガラス交換を通して学んだことが多くありましたのでいくつか書き記しておきます。

建具構造が凄い

まずは建具の構造が思ったより複雑でした。ガラス交換を通して建具引き戸の作りを見ましたが実によく考えられている。感心したのはやはり各所が重量を利用してロックされているということ。凄いです。

 

オシャレ度UP

部屋の雰囲気の変わり方が凄いです。擦りガラスを透明ガラスに変えただけなのに、空間の見栄えが激変しました。なんというか、ワンランク上の質感です。擦りガラスがこれほど足を引っ張っていたのか気づきました。単純なリノベーションですが効果は絶大です。安い言葉で表すなら“超オシャレ”になりました。

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透明ガラス=自動ドア

最後に気づかされたのは、「現代人は透明ガラスの引き戸を自動ドアであると認識してしまっている」ということ。人間工学の分野だと思うのですが、実際に透明ガラスの引き戸に向かって歩いていくと「扉を開けなくちゃいけない」という思考がどうも弱いのです。「自動かわかんないけど開くっしょ」と期待しがち。

おそらく通路用の手動引き戸を全面透明ガラスに設計するのは業界的にはタブーっぽい雰囲気がプンプン。

話が逸れて申し訳ないですが、思い返すと自動ドアに意図的に目隠しがされているスポット(お店とか)、は世間一般の日常から隔離された空間であるとことにも気づきました。

そんな心理の半々のところが擦りガラスだったということに気づかされました。凄い。

擦りガラスから透明ガラスにすることにより、ぶつかってガラスを割る可能性が高くなったということを認識しなければなりません。

 

まとめ

今回は建具、引き戸ガラスの交換をDIYで行いました。建具の構造は複雑でしたが、コツを掴めば短時間で作業が行えます。

ガラス交換というリノベーションだけで部屋の雰囲気は180度変わり満足の仕上がりとなりました。価格的にも素材が単純なため安く済ませることもできました。DIYでの引き戸ガラス交換は素人でも可能です!

ただ、激突でガラスを割る可能性がグンと上がったので、飛散防止フィルムなどの対策も考えましょう。強化ガラスの2mmは存在しないので、強度とは違う観点で割れ・ケガ防止策を考える必要があります。

 

次回は再び作業は床に戻り、いよいよ夢のフローリング張りを手に入れるために「新しく床を作る」作業になります。素人でも本当に床を作ることはできたのか?!

 

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